※こちらの記事は、2015年9月に執筆したものです。
ベトナムのミーソン遺跡という世界遺産を見学した。
ベトナム南部地域を支配したチャンパ王国の遺跡と言われる。戦国時代、日本との交易も多く、日本人町のあったホイアンの近くにあり、ホイアンには鎖国により帰国できなかった日本人の墓もある。
ミーソンという名前は漢字名で美山と書き、美しい山という意味である。れんが作りの塔ががいくつか破壊をされながらも残る。美山を抱える私たち新聞社としては聞くだけでもうれしくなるような名前である。7世紀から13世紀の遺跡でありアンコールワットよりも古いと言われている。フランスの宣教師によって発見された。当時フランスの調査の対象になり資料はフランスに保存されている。
ところがそれほど古い遺跡でありながら、現在は大きな遺跡として残っているわけではない。ベトナム戦争でアメリカ軍によりゲリラ潜伏地域かもしれないと言うので大規模に爆撃され破壊されてしまったからである。空襲によって破壊されたと言われなければ私たちにはわからない。敷地には巨大な鍋を掘ったような穴があって、それは爆撃によってできた穴だという。
アンコールワットに優るとも言われる遺跡を破壊する戦争というのは無残なものである。
ガイドが一通り説明したあと言った言葉が心に残った。
アメリカ人もここによく来ますが爆撃によって破壊されたことは言いません。せっかく観光にきているのにいやな気分にさせたくないのですと。
2015.09
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- 弁護士法人 田中彰寿法律事務所 代表。
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