※こちらの記事は、2013年7月に執筆したものです。
また一段、階段を下りたのかと思う。私は還暦をこえて少したつ。
サラーリマンの友人の大半はすでに第2の職場で働いているが、みていてやはり現役の頃とは勢いが違う。
自分は自営業という仕事柄まだ昔ながらの同じ職業を続ける現役、最前線に身をおくままである。しかも、本職のほかに大学で教鞭までとっているので、周りには若い人が多い。勢い自分も学生と同じ気分になっているだろう。
耳鳴りが気になるので耳医者に行った。
いくつも聴力検査のあと、医者が言うのは、耳鳴りはしかたがない。私もそう思っていたからさほどショックではなかった。その後がいけない。
「聴力がとても落ちているので、補聴器をつけた方がいい。70歳の私よりも聴力は低い。」
「あなたは仕事柄、高級の補聴器をつけた方がいいだろう。」
まさかそこまで言われるとは思わなかった。
確かに家内が台所でしゃべっている言葉は聞きにくいが、まあこれも年のせいだろうと。しかも聞こえなくてもさほど支障はない。むしろ聞こえない方がお互いいいかと。
そういえば、すでに鬼籍にはいった両親の会話の様子を思いだす。端で聞いていると、全くかみ合わない会話をしていて返事をしあっているのを笑ったことがある。頭ではわかっていてもまさか自分もあの補聴器を進められるようになってしまうとは思わなかった。
年々歳々年の階段を降りていく。
しかし、もう少しやせ我慢をはろう。
2013.07
投稿者プロフィール
- 弁護士法人 田中彰寿法律事務所 代表。
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