亀岡出身の石田梅岩の「都鄙問答(とひもんどう)」

※こちらの記事は、2013年11月に執筆したものです。

 亀岡出身の石田梅岩の「都鄙問答(とひもんどう)」に

儲けようという欲が強く、結局は不正の金儲けをして、愛すべき子孫が滅びてしまうのはなんとも悲しいことだ。」(古今名言散の訳より)

という言葉がある。
 また経営学の神様といわれるドラッカーに

利益は企業や事業の目的ではない、条件である。」(現代の経営)

という言葉がある。

 洋の東西を問わず、経営をといた人は利益が商売や事業の目的ではないとく。
 利益を目的とすれば、あくどい方法で利益を上げようとするのである。
 利益は必要だが、事業の継続の条件に過ぎないのである。
 世間に名の通った、そのブランドだけで信用のされる名ホテル、大百貨店が料理の表示のごまかしやらいったい何のことかと思う。ばれなければいいという心があるのである。

 悪いことは必ずばれる。
 同種の他の企業のところで発覚すればかならず当方にも刃は及ぶ。
 臭いものにふたをしても必ず腐臭は発する。

 自己の店からの発覚でなくても他の類似店舗、類似企業も同じことをやっているのではないか、情報社会では必ずそうした詮索が始まる。

 情報は必ず漏れる。
 情報社会の鉄則である。

 石田梅岩の言うとおり、子孫が滅びてしまうのは悲しいことだ。

2013.11