※こちらの記事は、2014年6月に執筆したものです。
数週間前から右目がおかしくなった。
気にはなっていたが、医者にも行く暇がなかった。
あるとき意を決して目医者に行く。
名医といわれるだけあって、患者は押すな押すなの人だかりである。待ち時間はながい。丁寧な眼科で、かずかすの検査のあと、備え付けの検査鏡で医者がじっくり目を見る。
私は子供のころから視力は悪くないのだが目の手術をしたりでとやや目には苦労していた。いつか失明するのではないかという心の不安を抱えたままだった。
診察する医者の台詞はそうかんばしいものではなかった。過去のカルテを見ながら、去年来たときはこんなことはなかったのに、なんで急に、と。
正直うろたえた。
その後大学病院にも送られ状況はよくなっているが、右目の視力はこれ以上は良くはならないだろうと言われている。
診察室には私のような年配ばかりではなく小さな子供達や、うら若い少女達が少なからずいる。
何の病気なのでろあうか、私でも簡単に判別する超大型の視力検査表で右左をいう。それも必ずしもあたらない。
つぼみのふくらむような目のくりっとしたこの可愛い少女にも外見からわからない深い悲しみがあるのだ。
人生の大半を過ごした私が負うのとはまったく違う苦しみをこの娘は負っていくのか。
しかも長く。
幸せになってほしい、と祈る。
2014.06
投稿者プロフィール
- 弁護士法人 田中彰寿法律事務所 代表。
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