暴力団排除条項をつけよう

日本相撲協会が暴力団の介入による野球賭博問題で大揺れです。

ところで、最近は彼ら暴力団が暴力団でございますと顔を出してくることはありません。お相撲取りも最初は普通の会社役員みたいな顔をされて関係ができて、いつの間にかズルズルとしてしまったということが多いようです。このように一般社会人と同じような姿形ででてきて、契約社会に参加し、それがいつかばれてくるということが多数あります。

そうした場合に、一旦契約をしてしまうと、相手が契約違反をしない限り、契約関係から排除することはできません。マンションを販売した場合や、建設業者の下請契約をした場合など、さらには、賃貸借契約をして知らない間に暴力団員が入居していたときなど想像するにいとまがありません。こうしたことを予防するために最近では政府も契約書の中に「暴力団排除条項」をいれることを進めています。

たとえば模範例は次のようなものです。

(「暴力団の介入を防止するために」より)

無催告解除(居住用賃貸借契約の場合)

第1 借主若しくは入居者が次の各号の一に該当したときは、貸主は、何らの催告を要せず本賃借契約を解除することができ、借主は、本件賃室を直ちに明け渡さなければならない。
 この場合、貸主は、借主の事前の承諾を得ることなく、電気・水道水の供給停止、本件賃室の施錠の交換など、借主の本件賃室の使用を防止する措置を採ることができることを借主はあらかじめ承諾した。

① 借主、入居者又は。連帯保証人が、暴力団、暴力団員、暴力団関係企業・団体又はその関係者、その他の反社会的勢力(以下「暴力団等反社会的勢力」という。)であることが判明したとき。

② 本件賃室内、共用部分等に暴力団等反社会的勢力であることを感知させる名札、名称、看板、代紋、提灯等の物件を掲示したとき。

③ 本件賃室に暴力団等反社会的勢力を居住させたとき。

④ 本件賃室、共用部分に反復継続して暴力団等反社会的勢力を出入りさせたとき。

⑤ 本件賃室、共用部分その他本件建物の周辺において、借主若しくは入居者が暴力、傷害、脅迫、恐喝、器物損壊、逮捕監禁、凶器準備集合、賭博、ノミ行為、売春、覚せい剤、けん銃不法所持、その他の犯罪を行ったとき。

⑥ 本件賃室、共有部分その他本件建物周辺において、暴力団等反社会的勢力の威力を背景に、粗野な態度・言動により本件建物の入居者、管理者、本件建物に出入りする者、近隣住民等に不安感、不快感、迷惑を与えたとき。

 これは警察庁の外郭団体である「反社会的勢力対策研究センター」からだされているパンフレットから一部抜粋したものです。 こうした条項を契約書の中に入れることによって暴力団であることがわかった時は賃貸契約を解除しようとするものです。

 事例としてはホテル、旅館、ゴルフ場、マンション管理、などなど色々なものが考えられます。

 これらのパンフレットは各都道府県の「暴力団追放推進センター」で入手できると思われます。

投稿者プロフィール

田中 彰寿
田中 彰寿
弁護士法人 田中彰寿法律事務所 代表。